学術雑誌「農学国際協力」Vol.15のご案内
農学国際協力分野において、国々の発展を基盤とした世界平和を構築するための協力(人材育成や発展、環境保全等)が求められます。また、日本の農学分野においては先進的研究をいかに国際的に展開していくか、また世界的な問題解決のためにどう用いていくべきか、課題は多くあります。
そのため、農学の研究成果を国際的に展開していくことへの理解や意欲を持った研究者を増やし、国際的な視野を持って、現在の農学研究を展開していく若者を養成する必要があります。このような観点から、課題に関する原著論文・総説およびその他の論文を集積し、農学国際協力という分野の体系化、理論的根拠の深化をはかります。
この度、最新号Vol.15を公開いたしましたのでご案内いたします。昨今の世界の急速な変化の中で、この学術雑誌は様々な国際協力の現場での最新の情報の提供と新たな考え方や論点を提起する機会を提供するものでなければならないと感じており、編集委員会では、JISNASの会員のより積極的な運営への参加への最初の取り組みとして、国際協力の現場の情報やデータの記載を可能とするために、本号よりケースレポートを、新たな考え方や論点が明瞭となっているワーキングペーパーとデータや情報の記述を主な目的としたフィールドレポートの2 つの種類に分けることとしました。これにより、国際協力の専門家や研究者だけでなく、ボランティアやNPO関係者など、より多くの方々からの情報やデータが、この雑誌を媒体として広く共有され、また、蓄積されることを願っています。
また、編集委員会としては、本雑誌の学術雑誌としての価値の向上を目指し、現在、編集委員会とJISNAS事務局が協力して、JISNASの日本学術会議協力学術研究団体への登録への準備を進めています。本誌が生み出す様々な価値が、会員や読者の方々にとって貴重なものとなるよう、今後も改良を続けていくよう努力してまいりますので、多くの意見をお寄せいただけましたら幸いです。また、皆様からのご投稿を心よりお待ちしております。
最新号Vol.15 について (JISNASトップページのバナーからもリンクできます)
URL:https://iccae.agr.nagoya-u.ac.jp/jpn/journal/backnumber.html
本号では、JSTとJICAがともにサポートする「地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)の現状と期待」について、現JICA国際協力専門員の浅沼先生にご寄稿頂きました。また、名大アジアサテライトキャンパス学院長の磯田先生には、「大学の機能分化と新たな国際協力の在り方」について総説として纏めて頂いております。加えて、フィリピンの貧困漁村における漁業資源に関する原著論文や、本号から掲載スタートとなりました"Working Paper"、"Field Report"、および"国際人材"に関する記事を掲載しております。
本号の巻頭言は、JISNAS委員長の緒方先生にご執筆頂きました。「一編の論文が、人の活動を促すことがある。」との緒方先生の言葉を常に胸に抱き、今後も皆様の国際協力活動のお役に立てる記事の掲載を目指す所存です。
投稿要領
以下のアドレスにてご確認下さい。
URL:https://iccae.agr.nagoya-u.ac.jp/jpn/journal/
カテゴリ: プロジェクト等募集情報 |掲載日: 2017年5月30日