学術雑誌「農学国際協力」Vol.18のご案内
農学国際協力分野において、国々の発展を基盤とした世界平和を構築するための協力(人材育成や発展、環境保全等)が求められます。また、日本の農学分野においては先進的研究をいかに国際的に展開していくか、また世界的な問題解決のためにどう用いていくべきか、課題は多くあります。
そのため、農学の研究成果を国際的に展開していくことへの理解や意欲を持った研究者を増やし、国際的な視野を持って、現在の農学研究を展開していく若者を養成する必要があります。このような観点から、課題に関する原著論文・総説およびその他の論文を集積し、農学国際協力という分野の体系化、理論的根拠の深化をはかります。
最新号Vol.18 について (JISNASトップページのバナーからもリンクできます)
URL:https://icrea.agr.nagoya-u.ac.jp/jpn/journal/backnumber.html
この度、最新号Vol.18を公開いたしましたのでご案内いたします。本号では、国際共同研究をミッションとして50周年を迎える国際農研(JIRCAS)にて、長年に渡りご活躍されてきました小山理事に「"農学国際協力"の視座」と題した巻頭言をご寄稿頂きました。
また、総説記事として、名古屋大学農学国際教育研究センターの山根博士に"食料問題の本質"に迫る記事をご執筆頂いております。
加えて、原著論文では、東南アジア熱帯地域での展開を見込んだ新規イネ系統育成に関する研究成果を、また、ワーキングペーパーやフィールドレポートでは、ベトナム、インドネシア、フィリピン、ニジェールでの実践的な研究成果や、大学にとっての留学生事業の意義と課題を分析した記事を掲載しています。
さらに、国際人材では「農学国際協力系学生団体の持続的運営」に関する記事や「国際機関で働く魅力~農林水産分野で学位を目指す方々のキャリア形成のために~」を、また報告記事では「大学-JICA協力隊連携事業の現状」を紹介しています。是非ご一読を!
目次
【巻頭言】
■「農学国際協力」の視座
小山修(JIRCAS)
【総説】
■人類の食の特徴と食と農業の現代的課題 食料問題の本質を考える
山根裕子(名古屋大学)
【原著】
■Evaluation of Backcrossed Pyramiding Lines of the Yield-related Gene and the Bacterial Leaf Blight Resistant Genes
Shuto Yamada (Nagoya University) and others
【Working Paper】
■開発途上国における農産物流通の改善に向けて -ベトナムの紅河デルタ地域における安全野菜流通の事例分析-
熊代輝義 (JIRCAS)
■Agronomic Traits and Grain Quality of Upland Rice Cultivated in Southeast Sulawesi, Indonesia
Mayumi Kikuta (Nagoya University) and others
■Enhanced Root System Development Responses of a Newly Identified Mutation Gene Promoting Lateral Root Development to Various Nitrogen Conditions in Rice
Nonawin Lucob-Agustin (Nagoya University) and others
■大学側にとってのJICA 開発大学院連携・留学生事業の意義と課題
野村久子(九州大学)他
【Field Report】
■Influence of Intra-annual Croping Seasons on Rice Yield in the Sahel
Oumarou Souleymane (NRAN) and others
【国際人材】
■農学国際協力系学生団体の持続的な運営に向けた課題と人的資源管理
柴野一真(新潟大学)他
■国際機関で働く魅力 ~農林水産分野で学位を目指す方々のキャリア形成のために~
山田英也(JICA)
【JICA/JISNASフォーラム報告】
■帯広-JICA協力隊連携事業 帯広畜産大学にとってのJICA ボランティア事業の意義と課題
木田克弥(帯広畜産大学)
投稿要領
以下のアドレスにてご確認下さい。
URL:https://icrea.agr.nagoya-u.ac.jp/jpn/journal/
カテゴリ: JISNASの活動 |掲載日: 2020年5月 7日